※本記事は2021年2月時点の情報を元に記載された記事です。なお本記事の情報は正確性、最新性の保証はされておりません。薬剤師国家試験の対策を考慮した教育向け記事であり、医薬品の使用に際しては添付文書などの資料を参照してください。

みなと
いきなりですが問題です
プラゾシンとシロドシンの違いはなんでしょう?
子ペンギン
〇〇シンだからどっちもα遮断薬だよね…違いは…

皆さんはいくつかあるアドレナリンα受容体遮断薬の違いを説明できますか?

α受容体遮断薬は大きく分けて3つのグループに分けることができ、効果の違いから使い分けられています

今回はそんなアドレナリンα受容体遮断薬について以下の内容で解説していきます

α受容体遮断薬
  1. α受容体遮断薬まとめ
  2. 非選択的α受容体遮断薬
  3. 選択的α1受容体遮断薬(全てのサブタイプ阻害)
  4. 選択的α1a、α1d受容体遮断薬
みなと
ぜひ最後までご覧ください

α受容体遮断薬まとめ

まず初めにα受容体遮断薬の3グループについてまとめます

これらの使い分けや選択阻害のメリットは次で説明します

非選択的α受容体遮断薬

α1受容体だけでなくα2受容体も遮断する非選択的α受容体遮断薬です

このグループの薬はフェントラミンただ1つです

フェントラミンは血管に存在するα1受容体を競合的に遮断することで血管平滑筋を弛緩させて血圧を低下させます

それに加え、自己受容体であるα2受容体も遮断するのでノルアドレナリンの遊離が促進され(遊離の抑制が抑制される)ます

これにより増加したノルアドレナリンによって心筋のβ1受容体が刺激されるので心機能が亢進します

(フェントラミンにはβ遮断作用はないので、心臓ではβ1刺激の作用が強められるだけ)

「心機能が亢進」というと聞こえが良いですが、副作用として頻脈が生じてしまうことがあるので注意です

適応は褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整や褐色細胞腫の診断です

選択的α1受容体遮断薬(全てのサブタイプ阻害)

α受容体のうちα1受容体を選択的に遮断するグループです

このグループの薬としてはプラゾシン、テラゾシン、ブナゾシン、ウラピジル、ドキサゾシンが挙げられます

α1受容体には前立腺や尿道に多く存在するα1a、血管に多く存在するα1b、膀胱括約筋や膀胱三角筋に多く存在するα1dがありますが、このグループは全てのサブタイプを遮断します

血管平滑筋のα1受容体を遮断することで血管平滑筋を弛緩させ、血圧を低下させます

また前立腺や尿道のα1受容体を遮断することで前立腺や尿道括約筋を弛緩させて排尿障害を緩和させます(適応はプラゾシン、テラゾシン、ウラピジルのみ)

ブナゾシンの点眼のみ、眼に存在するα1受容体を遮断することでぶどう膜強膜流出路から眼房水の流出を促進することで眼圧をさげ、緑内障の治療に使われます

(適応の違いは効果がある/無いだけでなく、臨床試験を行っているかいないかにも左右されるので理由はあまり考えない方がいいかもしれません)

血圧低下を目的にするのであればこれらの医薬品を用いるのが良いですが、排尿困難などに用いる場合は副作用として望まない血圧低下を招いてしまう恐れがあります

なお、α2受容体への作用は弱いため、フェントラミンで問題となる頻脈の副作用は起こりにくくなっています

α1受容体の中でも前立腺や尿道に多く存在するα1a受容体や膀胱括約筋・膀胱三角筋に多く存在するα1d受容体に対する選択性が高いグループです

α1a受容体への選択性が高いものとしてタムスロシンシロドシン、α1d受容体への選択性が高いものとしてナフトピジルが挙げられます

前立腺や尿道括約筋のα1a受容体を遮断することで、または前立腺や膀胱三角筋のα1d受容体を遮断することで前立腺や尿道括約筋を弛緩するので前立腺肥大に伴う排尿障害に用いられます

まずは細かく覚えるより「この3種類は膀胱〜尿道のα1選択的なんだな」位でいいと思います

なお、血管に多いα1b受容体の遮断作用は弱いので血圧低下の副作用は起こりにくくなっています

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事