薬学部に進学したいけど、忙しいと聞いて不安になっていませんか?
カリキュラムを見てもびっしり埋まっているし、先輩の話を聞いても忙しいという人が多いですよね
実際「薬学部 留年率」などで検索してみると、多い所では留年率が50%なんてところもあり、やはり大変そうです
では、なぜそんなに忙しいのでしょうか?
サークルやアルバイトなどをすることは不可能なのでしょうか?
今回は薬学部卒業生の筆者が、薬学部について知りたい方向けに、これらの疑問に答えていきます
薬学部が忙しい理由
筆者は薬学部に6年間通い無事に卒業することができましたが
確かに忙しいと感じる部分があrました
その理由は大きく分けて3つあると思います
- テストが重い(ほぼすべてテスト有りの必修教科)
- 実習が多い
- 国家試験対策
以上についてこれから解説していきます
テストが重い(ほぼすべてテスト有りの必修教科)
薬剤師は知識を売っていく職業ですから仕方のないことですが、テストは重めです
基本は暗記系の科目が多く、覚えることがたくさんあります
加えて微分積分や関数など高校までで勉強した数学の知識も必要です
そしてこれらのほとんど(95%以上)が必修科目なので、テストがない科目に逃げるといったことができません
その上、いくつかで不合格(おおくは60点未満)をとると留年となってしまいます
具体的には一つ一つが重い、5~10個の教科で60点以上を取らなければならないテストが年に2回あります
これのために 薬学生はテスト勉強に追われることになり、忙しいというわけです
実習が多い
薬剤師は薬というものを扱う仕事ですが、加えて患者の相手をする対人業務でもあります。
それぞれに対して「実験実習」と「実務実習」があり、多くの薬学部で2~5年生の期間で行います。
また4~6年時には研究室に配属され、「卒業研究」を行います。
そしてこれらの存在も薬学部がいそがしい大きな理由なのですが
じつは実習系の科目は単位取得効率が非常に悪いです
座学系の講義であれば90分の講義×15回=1350分で2単位取得が一般的です
対して実習系はその実習によって様々ですが、例えば病院実習であれば
540分×50=27000分で10単位しかとれません
通常の座学科目で10単位取るには6750分でよいので
実習の単位取得効率は1/4程度となっています
つまり実習系は他学部の4倍頑張らないと単位がもらえないということです
このようなことになってしまうカラクリは別記事で解説しようと思います
国家試験対策
薬剤師になるためには国家試験に合格する必要がありますから、
6年制の薬学部に進学した場合、最終的にはほとんどの人が薬剤師国家試験を受験することになります
相対評価で合格率が70%の試験ですので、しっかり勉強すればしっかり合格できる難易度ですが
暗記系がほとんどですので勉強しなかったらまず落ちてしまいます
6年時、学校によってはもっと早い学年からこの対策に追われるのも忙しい原因です
遊ぶ暇もない程忙しいのか?そんなことは無い
たしかに薬学部は他学部に比べると忙しいと思います
1~2年生で必要単位を取り切って3~4年生ではほとんど学校に行かない
といった作戦を取ることはできません。ほとんど必修科目ですから。
ただ、かといってサークルには入れない、アルバイトはできない、遊べないというわけではありません
卒業生、国家試験合格者にはしっかり勉強以外も充実させていた人がたくさんいます
結局はバランス感覚と、効率よく友達と協力して試験などを乗り切る工夫が大切です
いくら学生生活を楽しんでいいといっても、暇な他学部の学生と完全に同じ生活をしていたら留年します
1限が選択科目の他学部の人と1限が必修科目の薬学部の人が一緒に徹夜で遊んでいてはいけませんよね?
そういう経験を否定はしませんが(筆者もしました)、習慣化してしまったら留年です
繰り返しますがバランスが大切です
そして何かを切り捨てることも必要です
本当にしたいことを優先し、それと勉強を頑張りましょう
ちなみに私立薬学部で1回留年すると金額にしていくら損をするでしょうか?
正解は約700万円です。1年間の学費と薬剤師の初年度年収500万円ですね。
結構な大金ですので、これを失わないよう勉強を最低限頑張ったうえでよく遊んでください
ちなみに、1年生は薬学部の中で相当余裕がある学年なのでそれなりに遊んでもいいと思いますよ
ただ再度繰り返しますがバランスは考えてくださいね。
テスト期間はテスト勉強をしましょう。
このような当たり前を守っていけば大丈夫です。のこりは遊んでください。
まとめ
薬学部は忙しいです
理由は
- テストが重い(ほぼすべてテスト有りの必修教科)
- 実習が多い
- 国家試験対策
が挙げられます。
ただし、バランスを考え、友達と協力しながら効率よく攻略していけば
サークル、部活、アルバイト、遊びとしっかり充実させることができます
薬学部に入学された方もこれから入学したい方も、充実した薬学部生活を目指して頑張ってください